樹石
じゅせき
名詞
標準
文例 · 用例
借家でも住み方によつてはかういふ具合になると、直人はよくこの庭を客に自慢してゐるだけあつて、一見平凡な樹石の配置に、何処となく閑寂な趣がひそんでゐた。
— 岸田國士 『双面神』 青空文庫
丘陵苑池、樹石花草巧ニ景致ヲ成ス。
— 永井荷風 『上野』 青空文庫
老職というがどのくらいの身分であるか、ずいぶん広大な構えだし、客間から見える中庭の樹石も、尋常よりは凝ったもののようであった。
— 山本周五郎 『雨あがる』 青空文庫
庭にも樹石をずいぶん入れ、家具なども思いきって高価な品が多い、ということであった。
— 山本周五郎 『竹柏記』 青空文庫
もとは料理茶屋でもしていたのだろう、中庭もかなり広く、洒落れた配置の樹石のあいだに腰掛なども見えた。
— 山本周五郎 『風流太平記』 青空文庫
しかし宋学の甚だしく内向的な傾向は、無意識のうちに、内丹の幽玄思想に通じ、「樹石の雲畑と相擁しておのずから一渓の景象を為」しているのである。
— ――『仙書参同契』の解説―― 『古代東洋への郷愁』 青空文庫
「おーいッ、寺の衆っ、わしが部屋の床下に、泥棒が忍んでおるで、捕まえてくれんか」樹石問答一 春も、ゆうべの雨や風で、残りなく洗われてしまった。
— 地の巻 『宮本武蔵』 青空文庫