大壁
おおかべ
名詞
標準
wall bearing no exposed pillars
文例 · 用例
中の茶屋へ着くと、松虫草の紫は、見る影もなく褪せているが、鳥冑草は濃紫に咲いている、そして金屏風を背後にした菊花のように、この有毒植物の、刺戟強い濃紫は、焼砂の大壁を背景にして、荒廃の中に、一点の情火を、執念くも亡ぼさずにいる。
— 小島烏水 『雪中富士登山記』 青空文庫
摸して後邊に至れば、手は堅く滑なる大壁に觸る。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
そしてその後から何ということだろう、竪横五メートルほどの大壁画が現れたがそれは毒々しい極彩色の密画で、画面には百花というか千花というか凡そありとあらゆる美しい花がべた一面に描き散らしてあった。
— 海野十三 『流線間諜』 青空文庫
予はフイイレンチエの偉人廟であるサンタ・クロス寺の広場へ来てダンテの大石像を仰ぎ、寺内へ入つてヂヨツトの筆に成る粗樸にして雄健な大壁画に見恍れた。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
その筈じゃよ、これはあの有名なシスティーン礼拝堂の大壁画『最後の審判』と同じなんじゃ。
— 蘭郁二郎 『白金神経の少女』 青空文庫
睡眠の高き壁に蠢く悪魔が夜宴の大壁画。
— 仏蘭西近代抒情詩選 『珊瑚集』 青空文庫
ほんとに――ほんとにこんなお寺の生活なんて、しんからしんじつつまらなくって、壁も壁も大壁みたようなものだろう。
— 正岡容 『小説 圓朝』 青空文庫
そうしてこの自分もまた、次第にその大壁の中へ塗りこめられていく一人となるのだろう。
— 正岡容 『小説 圓朝』 青空文庫
作例 · 標準
例句
ウィキペディア
大壁(おおかべ)とは、壁沿いの柱を土などの仕上げ材で塗り込めるなどして覆い、外側から見えなくした壁、またそのような壁を持つ建物を指す建築用語。「真壁」との対比として用いられる。近年の住宅は、ほとんどがこの工法で造られている。土蔵などもこれに含まれる。パネル構造や軽量鉄骨組構造、2×4工法も大壁構造といわれる。
出典: 大壁 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0