馗
馗
名詞
標準
文例 · 用例
」「いいえ、鍾馗ではございません。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
もっとも鐘馗様がお笑い遊ばしちゃあ、鬼が恐がりはいたしますまい、私どもが申せば活如来、新聞屋さんがおっしゃればその予言者、活如来様や予言者殿の、その鼻ッつきがああだとあっては、根ッから難有味がございませんもの、売ものに咲いた花でございましょう。
— 泉鏡花 『政談十二社』 青空文庫
あなた、行って見てもいゝですが、ばあさんの部屋はきれいに片付けられていま魔除けの鍾馗さまの人形が一つ赤鬼をひっ掴んで八方を睨んでるだけでさ」 夜の八時過ぎになるのに母はなか/\戻って来ませんでした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
内の人は皆ねえさんのほうへ手伝いに行っているので、ただ中気で手足のきかぬ祖父さんと雇いばあさんがいるばかり、いつもはにぎやかな家もひっそりして、床の間の金太郎や鐘馗もさびしげに見えた。
— 寺田寅彦 『竜舌蘭』 青空文庫
「温鍾馗と云うのは、恐らくは太原の温岐の事だろう。
— 森鴎外 『魚玄機』 青空文庫
鍾馗と云うのは、容貌が醜怪だから言うのだ。
— 森鴎外 『魚玄機』 青空文庫
温は貴公子連と遊んではいるが、もう年は四十に達して、鍾馗の名に負かぬ容貌をしている。
— 森鴎外 『魚玄機』 青空文庫
すると鉄三郎が鍾馗の仮面を望んだ。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫