講席
こうせき
名詞
標準
文例 · 用例
ネルンストの「物理化学」もひやかしに一、二度聴いたことがあったが、西洋人にしては脊の低いずんぐりした体格で、それが高い聴講席をふり仰ぎながら活溌に手を振り身体を動かし頸を曲げてゼスチュアの賑やかな講義をして見せた。
— 寺田寅彦 『ベルリン大学(1909-1910)』 青空文庫
六十四校を順歴して毎校に講席を設くること一月六度、この時には区内の各戸より必ず一人ずつ出席して講義を聴かしむ。
— 福沢諭吉 『京都学校の記』 青空文庫
二十一 その日|俊助は、いつよりもやや出席が遅れたので、講壇をめぐった聴講席の中でも、一番|後の机に坐らなければならなかった。
— 芥川龍之介 『路上』 青空文庫
毎日曜の寺院の説教のごときは極めて浅薄なるものにして、その喋々として我人の罪業の深きゆえん、上帝の大悲の浅からざるゆえんを述ぶるは、毫もわが国の説教者の講席に上りて説くところと異なることなし。
— 井上円了 『欧米各国 政教日記』 青空文庫
君が教を大學に掌り講席を主持する、其人材を造就するもの葢し鮮なしとせず、然れども門下の桃李猶其栽培に頼るものあり。
— 狩野直喜 『祭原教授文』 青空文庫
前に擧げたレミユーサでも其弟子でコルレヂ・ド・フランス支那學の講席を襲いだヂユリアンの如きは前者に屬し、彼等も我國從來の漢學者同樣で、支那に往つたこともなければ、支那語を話すことも出來ぬ。
— 狩野直喜 『續狗尾録』 青空文庫