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花後

はなご
名詞
1
標準
文例 · 用例
女が駿河路にかかったときには花後の樗の空に、ほととぎす鳴きわたり、摺らずとも草あやめの色は、裳に露で染った。
岡本かの子 富士 青空文庫
吉野の花の盛りの頃を人は説くが、私は黄な菜の花が殆んど広い大和国中を彩色する様な、落花後の期を愛するのである、で私が大和めぐりを為たのも丁度この菜の花の頃であった。
児玉花外 菜の花物語 青空文庫
花後の果実からも無数の軽い砕小種子が散出するから、この種子からもまた新苗の萌出することがある訳だが、私はまだ右種子からの仔苗を見ない。
牧野富太郎 植物一日一題 青空文庫
花後に円実を結び淡緑色の果皮が開裂すると大きな白い種子がこぼれ出て沙上にころがり、その種皮はコルク質で海水に浮んで彼岸に達するに適している。
牧野富太郎 植物一日一題 青空文庫
大きな花穂を象の花のように垂れてよく花が咲き、花後に子房(下位子房である)が花時よりは太く増大して緑色を呈し、著しい姿で多数相ならび、永く花穂の花軸上に遺っているのを常に見かける。
牧野富太郎 植物一日一題 青空文庫
そして花中には雌雄蕊があって、この花こそ花後に小さい※果を結び、それが熟すると開裂して細毛を伴った種子が飛散することを私も目撃したことが数度ある。
牧野富太郎 植物一日一題 青空文庫
花がおわるとその子房は日を経るままに段々とその大きさを増すのだが、花後直ぐにその室の外側の壁面から単細胞の毛が多数に生えて出て来、子房の増大とともにこの毛もともに生長して間もなく室内を填充しかつその大きさをも加える。
牧野富太郎 植物一日一題 青空文庫
花下にある五|萼片は宿存して花後に残り、八|片ないし多片の花弁ははじめ内へ抱え込み、まもなく開き、香りを放って花後に散落する。
牧野富太郎 植物知識 青空文庫