師命
しめい
名詞
標準
文例 · 用例
三年研究して自信のついたころ、やはりおなじ師命をうけてペッケンにおもむくトオマス・テトルノンという人と、めいめいカレイ一隻ずつに乗りつれ、東へ進んだ。
— 太宰治 『地球図』 青空文庫
それを居合せた法蓮房信空に向って、「この蛇を取ってお捨てなさい」と法然が云えば法蓮房は生来非常の蛇嫌いの人であったけれども師命|背き難く、こわごわその蛇を捕え、明り障子を開き塵取りに入れて投げ捨て障子をたててさて帰って見ると蛇が尚元の処にいた。
— 中里介山 『法然行伝』 青空文庫
三つには、師命を達し得ず、万里の行をむなしくして、生きて本国へ還されるほどの恥辱はないといふ、以上三つのことであつたと白石に言つた。
— ――ヨワン・シローテの殉教―― 『イノチガケ』 青空文庫
暫く返答がなかつたが、顔に一抹の憂気が流れ、やがてシローテは身を撫して、もとより一国の薦挙により日本渡来の師命を受けてこのかたは、いかにもして日本の土を踏みたいと思ふほかには余念のあるべき筈はなかつた。
— ――ヨワン・シローテの殉教―― 『イノチガケ』 青空文庫