朱華
はねず
名詞
標準
文例 · 用例
「俺は朱華の髪を贈ろう」 次の怪物は赤い水を桶に入れてきて、それを大異の髪にかけた。
— 田中貢太郎 『太虚司法伝』 青空文庫
大異はその市中を通って東門にある自分の家へ帰ったが、撥雲の角、哨風の嘴、朱華の髪、碧光の睛、どうしても人間でないので、市中の者が聚ってきたが、近くへは寄らなかった。
— 田中貢太郎 『太虚司法伝』 青空文庫
船は朱華表の下に到りてとまる。
— 大町桂月 『金華山』 青空文庫
朱華表の傍ら、立錐の地、さゝやかなる掛茶屋あれど、人なし。
— 大町桂月 『冬の榛名山』 青空文庫
天神峠の朱華表を顧みれば、鼻孔、はや天に朝す。
— 大町桂月 『冬の榛名山』 青空文庫
唇はといふと、つい今しがた朱華で染めあげたばかりといつた風に、男にしては些かどぎつすぎる生々しい色をして、黒ぐろと濃い天神ひげのかげに大きく真一文字に結ばれてゐる。
— 『白鳳』第一部 『春泥』 青空文庫
ほのかな紫いろの流れに、微かながらはつきりと一すぢ、朱華いろの流れがまじつたのである。
— 『白鳳』第一部 『春泥』 青空文庫
その訳は、曼珠沙は朱華の意だとのことである。
— 牧野富太郎 『植物知識』 青空文庫