言わんばかり
いわんばかり
副詞
標準
as if to say
文例 · 用例
野蛮ですねえ」 と言わんばかり、ひたすら私の気に入られようと上品ぶって、ぶるっと胴震いさせたり、相手の犬を、しかたのないやつだね、とさもさも憐れむように流し目で見て、そうして、私の顔色を伺い、へっへっへっと卑しい追従笑いするかのごとく、その様子のいやらしいったらなかった。
— ―伊馬鵜平君に与える― 『畜犬談』 青空文庫
けれどもしぶとい奴だと言わんばかりな眼が、渡瀬の額の生えぎわのあたりを意地悪くさまよっているのは、明かに渡瀬の神経にこたえてきた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
待っていたと言わんばかりに、その男はまた折鞄の中から他の書類を取りだした。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
あんた自分で、先生のところへでも訪ねて行ってみやしなかった」 すると葛岡は、もう臆病な眼の屡叩かせ方で、正直にも、これは偽りですと言わんばかりの表情をしたのち、「訪ねてなんか行ってみやしないさ。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
ガルスワーシーは立ち上って窓を閉めリョウマチスらしい左の肘を右の手で揉みながらしっかりと座に即いて最後に取って置きのお愛想をするのだと言わんばかりに自分の言葉に貴重さを響かしてこう言った。
— 岡本かの子 『ガルスワーシーの家』 青空文庫
みっともないわよ」私がつけてあげますよと言わんばかりだったが、そんな眼つきがわかるほどには、豹一はすれていなかった。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
このおかしな二人のもたえれている岩の上には、三羽のいかめしい猛鳥が宿っていたが、新しく人がやってきたのを見て、がっかりしたと言わんばかりのしわがれ声をあげて、不機嫌に羽ばたき去った。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
」と、かっぽれは、君もずいぶんトンマな男だねえ、と言わんばかりに、眉をひそめ、「日本のいまの運命をどう考えます。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は「信じられない」と言わんばかりの表情で、私の持ってきた資料を眺めている。
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窓際で丸まっていた猫が、邪魔をするなと言わんばかりに尻尾をパタパタと振った。
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相手は「勝手にしろ」と言わんばかりに、こちらに背を向けて歩き出してしまった。
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