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一年前

いちねんまえ
名詞副詞
1
標準
one year ago
文例 · 用例
或る他の國の或る小温泉では、僅かに一つの浴槽にやつと間に合ふ位の湯が生温るくて、それを熱くする爲に一生涯骨を折つて、やつと死ぬ一年前に成功した人がある。
寺田寅彦 伊香保 青空文庫
その一年前までは、民子が僕の所へ来て居なければ、僕は日曜のたびに民子の家へ行ったのである。
伊藤左千夫 野菊の墓 青空文庫
現に英国バーミンガムでは十一年前から風車で電灯を点じている人がある。
寺田寅彦 話の種 青空文庫
ただ自分等より一年前のクラスで、K先生という、少し風変り、というよりも奇行を以て有名な漢学者に教わった友人達の受売り話によって、孔子の教えと老子の教えとの間に存する重大な相違について、K先生の奇説なるものを伝聞し、そうして当時それを大変に面白いと思ったことがあった。
寺田寅彦 変った話 青空文庫
石井翁は一年前に、ある官職をやめて恩給三百円をもらう身分になった。
国木田独歩 二老人 青空文庫
これが、一年前在モスクワの息子経国から「……いまやあなたは支那国民の敵となった。
黒島傳治 武装せる市街 青空文庫
それほどの武蔵野が今ははたしていかがであるか、自分は詳わしくこの問に答えて自分を満足させたいとの望みを起こしたことはじつに一年前の事であって、今はますますこの望みが大きくなってきた。
国木田独歩 武蔵野 青空文庫
そうだったね、一年前位に言ったらお前達も幸福だったのに」 何という皮肉の言葉ぞ、今の自分ならば決然と、「そうですか、宜しゅう御座います。
国木田独歩 酒中日記 青空文庫