置き床
おきどこ
名詞
標準
portable dais used to create a removable tokonoma
文例 · 用例
部屋はたッた六畳敷きで、一間の押入れに置き床などがあって、古びた天井も柱もしっかりしていた。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
お庄は声もかけずに、そっと押入れから小掻捲きを取り出して被けてやると、置き床のうえに据えた鏡台の前に坐って、銀杏返しの鬢を直したり、白粉をつけたりして、やがてまた部屋を出て行った。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
逢つたらあれも聞きたい、これも言はう、と胸一杯に「つもる思ひ」を持つてゆくのに、さて逢つて顏を見ると、もうなにもかにも心が充ちたりて、何も言ふことがないやうな氣がして、手のおきどころに困りながらだまつてゐるといふのである。
— 竹久夢二 『砂がき』 青空文庫
なんでもない、つまらぬことに悲観して、もう、身のおきどころがないなどと、世をはかなみ、命を捨てることは、ほんとうにもったいない話です。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
――我々は十分注意してヤマのおきどころ、心持の変化――恐怖、よろこび、好奇心、滑稽などを、教育的な筋の上へ按配するのです。
— 宮本百合子 『スモーリヌイに翻る赤旗』 青空文庫
九月一日朝の汽車でいつしよに戻る、そして河へ飛びこんで泳いだ、かうでもしなければ、身心のおきどころがないのだ、午後また泳いだ、六根清浄、六根清浄。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
それは其人々々の心のおきどころ次第である。
— 小野賢一郎 『やきもの讀本』 青空文庫
「たとえ、日本国中、いいえ、唐、天竺に身のおきどころがなくなっても、わたしは少しも厭いませぬ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
作例 · 標準
例句