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親昵

しんじつ
名詞
1
標準
文例 · 用例
允成は寧親にも親昵して、殆ど兄弟の如くに遇せられた。
森鴎外 渋江抽斎 青空文庫
或は妻子眷屬のために作り、或は親昵朋友のために作る。
鴨長明 方丈記 青空文庫
随って土佐出身の名士には親昵があったが、文人特有の狷介と懶惰とズボラが累をなして同郷の先輩に近づかず、硯友社に投じて紅葉の庇護の下に『新著百種』の一冊として『石倉新五左衛門』を発表した。
――尾崎紅葉―― 硯友社の勃興と道程 青空文庫
僕の氣分などはまるでふはふはして好惡の標準が全然の反對から反對へと動きつつあるにも拘らず君の詩はいつも僕に親昵感を與へるものである。
風は草木にささやいた 青空文庫
ただ彼の唯一の不平は、犬が時によって、余りに親昵だったり冷淡だったりすることだった。
豊島与志雄 同感 青空文庫
杉幸の店で、他の客の前でも、普通の言葉遣いのうちに親昵の調子を露骨に現わした。
豊島与志雄 憑きもの 青空文庫
喜久子は何喰わぬ風を装っているが、語調や素振りの些細な点で、おれとの親昵を曝露してしまう。
豊島与志雄 朝やけ 青空文庫
これに前後して、長崎の歌があり、更に一日のうち物を言わずして過すことの多い、そうして見る風物も、何一つ親昵感を起す物なき欧洲遠行中の多量の歌。
折口信夫 民族の感歎 青空文庫