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抉出

抉出
名詞
1
標準
文例 · 用例
内臟が抉出されてしまつて見ると、見學の人々は死體に對して本能的に感ずる一種の遠慮も、今朝の解剖に限つて存在する死體と執刀者との異常な關係なども、忘れてしまつて、學術的の興味に釣り込まれた。
有島武郎 實驗室 青空文庫
彼れはとう/\助手に指圖して腦の抉出に取りかゝつた。
有島武郎 實驗室 青空文庫
凍る深夜の白い息吐きが――そしてたちまちはげしい自棄の嘆きが荒く飛んで聴衆はほとんど腸を露出するまでに彼女の唄の句切りに切りさいなまれると、其処に抉出される人々の心のうづきはうら寂びた巴里の裏街の割栗石の上へ引き廻され、恥かしめられ、おもちやにされる。
岡本かの子 ダミア 青空文庫
凍る深夜の白い息吐きが――そしてたちまちはげしい自棄の嘆きが荒く飛んで聴衆はほとんど腸を露出するまでに彼女の唄の句切りに切りさいなまれると、其処に抉出される人々の心のうずきはうら寂びた巴里の裏街の割栗石の上へ引き廻され、恥かしめられ、おもちゃにされる。
岡本かの子 巴里の唄うたい 青空文庫
理智の眼を抉出して目的を見ざる処に、至味存す。
二葉亭四迷 平凡 青空文庫
三四郎は此不安の念を駆る為めに、二人の談柄を再び剔抉出して見たい気がした。
夏目金之助 三四郎 青空文庫
が、一つの悲しみ、一つのよろこび、あるいは憧憬を、独自であって普遍な精神的収穫としてゆくために、わたしたちの眼は、錯雑する現実にくい入って、交錯した諸関係、その影響しあう利害、心理の明暗を抉出したいと欲する。
宮本百合子 作家の経験 青空文庫
ところで、日本の自然主義者たちは、そのように現実曝露として性的結合の獣的と見られた面をだけ抉出して芸術化したのであったが、このことの中にも、日本の社会において男が女を下に見る封建的なものは微妙に反映した。
宮本百合子 若き世代への恋愛論 青空文庫