荷馬
にうま
名詞
標準
pack horse
文例 · 用例
赤ン坊の泣声や、おひきずりの靴の音や、昆布や烏賊や洟紙や首巻や、みんなみんな、街頭沿ひの電線の方へ荷馬車の音も耳に入らずに、舞ひり吁!
— 中原中也 『暗い天候』 青空文庫
山麓帯の裾野で、日に焼けて、疲労をひどくしたくないので、定めの行程は短いにもかかわらず、翌十日は朝|出立した、馬を五頭、一頭は荷物を積んで、案内者の、チャアルス・グーチという男が、裸馬に乗り、アルペン杖を横たえながら、片手で荷馬車を曳いて先登に立って行く。
— 小島烏水 『火と氷のシャスタ山』 青空文庫
其内に荷馬車の音がして大勢の人夫がやつて來て、材木を轉がしては車に積み始めたので、私はしばらく畫架を片よせて避けなければならなかつた。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
誰か物好きに荷馬車にでも乗せて連れて行ったらしい。
— 岡本かの子 『みちのく』 青空文庫
ジメ/\した田の上に家を建てゝ、そいつを貸したり、荷馬車屋の親方のようなことをやったり、製材所をこしらえたりやっていた。
— 黒島傳治 『自伝』 青空文庫
黒橇や、荷馬車や、徒歩の労働者が、きゅうに檻から放たれた家畜のように、自由に嬉々として、氷上を辷り、頻ぱんに対岸から対岸へ往き来した。
— 黒島伝治 『国境』 青空文庫
黒竜江にはところどころ結氷を破って、底から上ってくる河水を溜め、荷馬車を引く、咽頭が乾いた馬に水をのませるのを商売とする支那人が現れた。
— 黒島伝治 『国境』 青空文庫
木材を満載したその荷馬車の車輪が道路の窪みの深い泥に喰い込んで動かなくなったのを、通行人が二人手を貸して動かそうとしていた。
— 寺田寅彦 『断片(1)』 青空文庫
作例 · 標準
かつての宿場町では、重い物資を背負った荷馬が絶え間なく行き交っていた。
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険しい山道を抜けるため、村人たちは荷馬に食料や道具を積み込んだ。
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荷馬を引く馬方の掛け声が、静かな谷間に響き渡る。
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