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名詞
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標準
文例 · 用例
浅虫温泉の近くで夜が明け、雪がちらちら降っていて、浅虫の濃灰色の海は重くり、浪がガラスの破片のように三角の形で固く飛び散り、墨汁を流した程に真黒い雲が海を圧しつぶすように低く垂れこめて、嗟、もう二度と来るところで無い!
太宰治 善蔵を思う 青空文庫
壁にはルノアールの偽もの蜿の画がかかっていた。
吉行エイスケ 飛行機から墜ちるまで 青空文庫
として衣桁に懸る処、恰も異体にして奇紋ある一条の長蛇の如く、繻珍、西陣、糸綿、綾織繻珍、綾錦、純子、琥珀、蝦夷錦、唐繻子、和繻子、南京繻子、織姫繻子あり毛繻子あり。
泉鏡花 当世女装一斑 青空文庫
左手には溪の向こうを夜空を劃って爬虫の背のような尾根が蜿と匍っている。
梶井基次郎 闇の絵巻 青空文庫
噂に立てられた家では大人は何でもないとしても、娘で而かも気の弱い女などの中には、いつか自分でこの噂から自己催眠にかゝつて、身体を蛇体のように蜿らせ、「小沼へ帰り度い」と叫び出して、村人に担がれ湖水を見せに山へ登ったという事件なぞも大正頃までもあった。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
秩父の山中から流れ出て、東京湾に流れ入る多那川は上流で早くから山岳地帯から離れ、武蔵相模平野の中を々として東南に向うので鷺町辺では地勢も地質もいろ/\な変化を見せています。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
その上得体も知れぬ虫がウジウジ出て来て、誰かの顔へは四寸程の蚰が這い上ったというので大騒ぎ。
押川春浪 本州横断 癇癪徒歩旅行 青空文庫
町も場末の、細い道を、たらたらと下りて、ずッと低い処から、また山に向って径の坂をって上る。
泉鏡花 夫人利生記 青空文庫