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崎港

きこう
名詞
1
標準
文例 · 用例
そういう、西洋のえらい医学の大家の夢にも知らない療養法を須崎港の宿屋で長い間続けた。
寺田寅彦 自由画稿 青空文庫
――ここ肥前長崎港のただなかは長雨ぞらの幽闇に海づら鈍み、悶々と檣けぶるたたずまひ、鎖のむせび、帆のうなり、伝馬のさけび、あるはまた阿蘭船なる黒奴が気も狂ほしき諸ごゑに、硝子切る音、うち湿り――嗚呼午後七時――ひとしきり、落居ぬ騒擾。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
」 これも金子洋文氏の『鴎』という短篇の一節で、ここには、土崎港辺の海岸の地方色が、判然と出ています。
佐左木俊郎 文学に現れたる東北地方の地方色 青空文庫
今朝は烟霧といふものを観た、それは長崎港にふさはしいものだ、街の雑音も必ずしも悪くない。
種田山頭火 行乞記 青空文庫
当時海外折衝の要地であった長崎港を間近に控えた島原天草の地には勿論、苫屋苫屋の朝夕に、密かな祈りがなされ、ひそかに十字が切られた。
菊池寛 島原の乱 青空文庫
車は松崎港から下田港へ行く午後の定期であったが、私は下田とは反対の天城の方へ歩こうというのであった。
若山牧水 みなかみ紀行 青空文庫
「きんりん丸」(旧知)に乗船して、三時半頃までには長崎港を出ました。
一八九三年七月二二日付 チェンバレン 宛 手紙 青空文庫
時間にすれば、僅三時間足らずの前に経験したばかりのことだのに、この福島屋の長崎港を見渡す畳の上で目がさめた瞬間、ジャパン・ホテルに行ったのが、いつか遠い昔のような気持がした。
宮本百合子 長崎の印象 青空文庫