煮零れる
にこぼれる
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to boil over
文例 · 用例
忘れて咲いたか、と小草にこぼれる。
— 泉鏡太郎 『艶書』 青空文庫
匙が壺の縁に當つて鹽の粉が敷居の上にこぼれる。
— 木下杢太郎 『すかんぽ』 青空文庫
引きちがへにこぼれるやうな金色の蜜柑、それはすばらしい蜜柑の眺めがあちらこちらに黄に明つて来た。
— 北原白秋 『蜜柑山散策』 青空文庫
やがて梅雨になれば、その花が一面にこぼれることを想像しながら、やや爪先あがりの細い路をたどって行くと、林のあいだから一人の若い女のすがたが現われた。
— 岡本綺堂 『こま犬』 青空文庫
新一はその墓場の中を彼方此方と歩きながら、もしや血が落ちていはしないかと見て廻ったが、足端にこぼれる露があるばかりで色のあるものはなかった。
— 田中貢太郎 『狐の手帳』 青空文庫
由は裂目が澤山入つて、ボロ/\にこぼれる泥壁に寄りかゝりながら、ランプのホヤを磨きにかゝつた。
— 小林多喜二 『防雪林』 青空文庫
こんなにこぼれるばかり客を詰め込んだ車の上も、動き出して行つた時はさすがに風があつた。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫
・濡れてすゞしくはだしで歩く・けふも旅のどこやらで虫がなく ひとり住んで蔦を這はせる 身に触れて萩のこぼるゝよ朝湯はうれしかつた、早く起きて熱い中へ飛び込む、ざあつと溢れる、こん/\と流れてくる、生きてゐることの楽しさ、旅のありがたさを感じる、私のよろこびは湯といつしよにこぼれるのである。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
作例 · 標準
強火のまま放置していたら、鍋からおつゆが煮零れてコンロが汚れてしまった。
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「あ、煮零れる!」と叫んで、急いでガスコンロの火を弱めた。
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煮物を作るときは、煮零れないように落とし蓋をして火加減に注意する。
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