震憾
しんかん
名詞
標準
文例 · 用例
いくら武術を好み乗馬に巧みだからと云つて、国全体を震憾させるやうな荒競技に……それにまた達するやうな猛練習など第一生理的耐持力もありやう筈は無い。
— 岡本かの子 『秋の夜がたり』 青空文庫
前の年の暮に江戸で行われた赤穂義士の復讐は、当時に在っても世間を震憾させる大事件だった。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
去年の下半期の思想界を震憾したようなこの書物と続編とは倉地の貧しい書架の中にもあったのだ。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
けれどもそのうちに下り列車が、二人の鼓膜を震憾して通過したので、やっと話が途切れた。
— 夢野久作 『怪青年モセイ』 青空文庫
いや、左腕でなくてはかなわぬところ、どうじゃ」 ときいた忠相のあたまに、電光のようにひらめいたのは、当時府内を震憾させている逆けさがけの辻斬り、その下手人も左剣でなければならない一事だった。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
しかしこの事件については特別に説明しなければならない……二 リザヴェータ・スメルジャシチャヤ ここに、グリゴリイが以前からいだいていたある不愉快なけがらわしい疑惑を、徹底的に裏書きして、彼の心を震憾させた特別の事情があったのである。
— 上 『カラマゾフの兄弟』 青空文庫
だが結局サガレンに、彼は震憾もされず圧倒もされなかった。
— ――一つの反措定として―― 『チェーホフ序説』 青空文庫
個人的先駆者の力によらなければかの仏蘭西革命の巨濤も遂に社会をその根底から震憾させることは出来なかつたであらう。
— エンマ・ゴルドマン 『少数と多数』 青空文庫