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覚官

かっかん
名詞
1
標準
文例 · 用例
医学書生のやる学問は常に肉体に関することだから、どうしても全体の風貌が覚官的になって来るとおもうが、長谷川翁の晩年は仏学|即ち仏教経典の方に凝ったなどはなかなか面白いことでもあり、西洋学の東漸中、医学がその先駆をなした点からでも、医学書生の何処かに西洋的なところがあったのかも知れない。
斎藤茂吉 三筋町界隈 青空文庫
それであるから、サブシといふ感情は、いかにも身体(肉体)に即して居り、覚官的であり、常に、対者を予想し、対者の肉体をも予想してゐるやうに思へる。
斎藤茂吉 『さびし』の伝統 青空文庫
従つて、万葉集のサブシは、覚官的にして切実である。
斎藤茂吉 『さびし』の伝統 青空文庫
人麿の、『川瀬の道を見ればさぶしも』(二一八)は、単に川瀬を通つて行く道といふ自然の光景のやうに見えるが、実は、志賀津のをとめの死んでゆく身体、その美女そのものを予想してゐるのだから、ただほのぼのとした、後世のサビシと違ふのであつて、覚官的にやはり切実なのである。
斎藤茂吉 『さびし』の伝統 青空文庫
斯く、覚官的に切実な感情であるから、広義のカナシと相通ずることがある。
斎藤茂吉 『さびし』の伝統 青空文庫
この人間的だといふことは、後世の用例の天然的に相対し、覚官的・情緒的だといふのは、抽象的・情調的だといふのに相対立せしめることが出来る。
斎藤茂吉 『さびし』の伝統 青空文庫
「求めむ」と云ってもただ尋ねようというよりも、もっと覚官的に人麿の身に即したいい方であるだろう。
斎藤茂吉 万葉秀歌 青空文庫
そういう珍重と親愛とがあるために、おのずから覚官的語気が伴うと見え、女体と関聯する寓意があろうという説もある。
斎藤茂吉 万葉秀歌 青空文庫