歯抜け
はぬけ
名詞名詞-の形容詞
標準
having missing teeth
文例 · 用例
今朝、早よう……孫の墓へ参りました帰り途に、裏通りを近道して、祇園町へ帰ろうと致しましたれば……あ……あの桃の花の上がっておりまする、蔵元屋の……お墓の前で……」 すこし落着きかけた婆さんの歯抜け※が又もガタガタ言い出した。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
私共は、ガヤガヤ云いながら風呂場の前まで行くと、すぐ傍の、隣の地境に、歯抜けになった小階子が掛って居るのを見つけた。
— 宮本百合子 『盗難』 青空文庫
彼はそれを嘴の中であっちこっち転がし回り、押しつけてみたり、潰してみたり、まるで歯抜け爺さんみたいに、頻りに首をひねっている。
— HISTOIRES NATURELLES 『博物誌』 青空文庫
お前のよむべきものを先ずよみなさい、そういうお告とうけとって、成程ねと感じ従順にうけとり、きょうは、大分歯抜けになった本棚を大体整理いたしました。
— 一九四四年(昭和十九年) 『獄中への手紙』 青空文庫
あの猫背の歯抜け爺を、堺から召し呼んで、伽の衆に加えおく物好きと、将軍家になりたいというわしの物好きと、いずれ劣らぬ愚とはおもうが――菊亭どの、笑うてくれい、秀吉は、是が非でも、成りたいのじゃ。
— 第十一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
信州の南部でも歯抜けばばアといい、この花を折っただけでも歯が抜けると信じられていた。
— 野草雑記 『野草雑記・野鳥雑記』 青空文庫
九州も大分県の南海部郡ではハカゲバナ・ハモギ・ハンモゲ・歯抜けいばら等の異名がある。
— 野草雑記 『野草雑記・野鳥雑記』 青空文庫
その中でも歯医者は近世になって始めて現われ、金歯がきらきらと光り出したのは、ほんの二十年三十年来の現象であるが、それ以前ははたして盛りの男女まで、みんな歯抜けでぱくぱくしていたかというとそうでない。
— 柳田国男 『木綿以前の事』 青空文庫
作例 · 標準
満面の笑みを浮かべた子供の歯は、いくつか抜けていた。
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老婦人の、昔話を聞くときの歯抜けの笑顔が印象的だった。
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「うわ、口の中が歯抜けだらけだ!」
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