不釣り合い
ふつりあい
名詞
標準
文例 · 用例
ご婦人はその優しく穏やかな気立てには、きわめて不釣り合いな、おかしな素振りを見せ始めたのです。
— THE ADVENTURE OF THE SUSSEX VAMPIRE 『サセックスの吸血鬼』 青空文庫
その蛇長二十五フィート、胴の厚さ牛ほどで、頭至って厚く短きに、眼は不釣り合いに小さく輝く、鎌のごとき歯二列あり。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
お高は、惣七の肩にじぶんの肩をあたえて、不釣り合いに大きく見える自分の膝の上で、惣七の指をもてあそんでいた。
— 林不忘 『巷説享保図絵』 青空文庫
恋愛を一種の熱病と見て、解熱剤を用意して臨むことを教え、もしくは造化の神のいたずらと見てユーモラスに取り扱うという態度も、私の素質には不釣り合いのことであろう。
— ――恋愛―― 『学生と生活』 青空文庫
皆おかしなことだ、醜いことだ、という軽い自己軽蔑に似た気持ち――それよりかこんな事をする人間というものへの可笑しみと、そうしたことと学校というもの(子供の心から学校は片時もはなれぬものだ)との不釣り合いな矛盾感のようなものを持っていた。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
おれの分際に不釣り合いだというのかい?
— 上 『カラマゾフの兄弟』 青空文庫
細君だといって紹介された女は、ペンダア君にくらべると不釣り合いに若く、いつも赤いジャケツを着て砂丘の上で日向ボッコをしながら、その頃はもう丸善へ行っても手に入りそうもない米英の娯楽雑誌を読んでいる。
— 西尾正 『墓場』 青空文庫
)――彼は自分の出版者との無益な不釣り合いな自負心の争いに固執していた。
— JEAN-CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫