オークル
オークル異読 オーカー
名詞
標準
ochre
文例 · 用例
勇兄さんのお描きなつた海の風景と、チヨコレートにボンボン、コテイのオークルジヨン、雑誌が二冊、とても私の嬉しさ楽しさ、空想してみて下さい。
— 林芙美子 『谷間からの手紙』 青空文庫
その中のオークルジョスや青緑のペンキか何かが塗られた古風な木造の洋館がトンボ釣りの私の心をいたく刺戟したものであった。
— 小出楢重 『めでたき風景』 青空文庫
コティーの白粉がオークルすぎて困ると云っていたので、其のラシェルをかってゆこうとして新宿まで出かけたが、つかれて駄目。
— 一九三六年(昭和十一年) 『日記』 青空文庫
もう一人は、下ぶくれの大人びた顔をいつも濃いオークルに塗りあげてゐる婦人で、栗色の髪の毛が実にみごとな渦をなして巻き昇つてゐる。
— 神西清 『灰色の眼の女』 青空文庫
百人一首の業平朝臣のような間伸びした顔をオークル廿八番のグリスペイントで薄化粧をし、右の眼尻の下に入黒子を入れた異様な面態。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
その向いにタキシードの膝を嬌めかしく崩し、オークル二十八番のグリスペイントで薄化粧をした間延びた面をポッと上気させ、思わせぶりな科で盃をふくんでおりますのは、第三回、酒場「巴里」の場へ登場した、有明荘六人の住人の一人犬居仁平の養子の印東忠介。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
それは、伸子たちがいままではいているような、本当の絹ではあるが白っぽくだらけた肌色ではなく、すっきりしたオークルで、人絹のうすでな靴下だった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
……肌の色は、ここん所がホンの少しカドミュームの混った白で……そいからオリーヴ、ここにオークル。
— 三好十郎 『炎の人――ゴッホ小伝――』 青空文庫