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巻々

巻々
名詞
1
標準
文例 · 用例
以上は単に便宜上主として『灰汁桶』だけについて例証したのであるが、読者にしてもし同様の見地に立って他の巻々を点検するだけの労を惜しまれないならば、私のここに述べた未熟な所論の中に多少の真の片影のあることを認めてもらえるであろうと信ずる。
寺田寅彦 連句雑俎 青空文庫
この巻々の名は書物にする時につけたので、新聞に掲げている時は斯ういう名前の無かったことは前に云った通りである、この四冊が絶えず売れていたもので、小生もこの印税が生活のうちの大部を維持していた、春秋社としても相当の金箱であったろうと思う。
中里介山 生前身後の事 青空文庫
巻々は、直様古今と続けて見てもよい程に、自然に浸つてゐる。
折口信夫 叙景詩の発生 青空文庫
記・紀、殊に日本紀、並びに万葉の古い姿を遺した巻々には、其模様が手にとる如く見られるのである。
万葉集以後の歌風の見わたし 短歌本質成立の時代 青空文庫
巻々の雑歌・相聞・挽歌は皆、明らかに其手段として、謡はれたものなることが見えてゐる。
折口信夫 万葉集研究 青空文庫
東宮坊の資材となつて残つたのが、第二の太子|安殿皇子の教材となり、平城天皇となられても、深く浸みついてゐた「奈良魂」の出所は、此等の巻々などにありさうに思ふ。
折口信夫 万葉集研究 青空文庫
万葉の巻々の体裁で見れば、此は、高橋虫麻呂の編纂かとも思はれる。
折口信夫 万葉集研究 青空文庫
何にしても、此巻は、漢文学嗜きな北家藤原氏から出た材料とも言はれる程、大伴家出の物や他の巻々とは面目を異にしてゐる。
折口信夫 万葉集研究 青空文庫