荒々
荒々
名詞
標準
文例 · 用例
その野蛮な荒々しい響からして、急に室内の空気が振動した。
— 萩原朔太郎 『ウォーソン夫人の黒猫』 青空文庫
」 語調も劍幕も荒々しかつた。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
そしてこの魅力は、君の荒々しき粗野の性格から、最も強くはつきりと響いてきた。
— 萩原朔太郎 『室生犀星に與ふ』 青空文庫
彼女は荒々しく育ち、たよりもなく、心を汲んでももらへない、乱雑な中に生きてきたが、彼女の心は私のより真つ直いそしてぐらつかない。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
彼らの、その、「先輩」というハンデキャップは、殆ど暴力と同じくらいに荒々しいものである。
— 太宰治 『如是我聞』 青空文庫
併しこの荒々しい水のすさびに根ざして、七色の虹の、常なき姿が、まあ、美しく空に横わっていること。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
とうかいのう、小島のう、磯のう、と、啄木の歌をはじめたのだが、その声の荒々しく大きい事、外の風の音も、彼の声のために打消されてしまつたほどであつた。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
仏頂づらして足音も荒々しく、部屋へかえると、十七、八の、からだの細長い見なれぬ女中が、白いエプロンかけて部屋の拭き掃除をしていた。
— 太宰治 『八十八夜』 青空文庫