色衣
しきえ
名詞
標準
文例 · 用例
雲の黒髪、桃色衣、菜種の上を蝶を連れて、庭に来て、陽炎と並んで立って、しめやかに窓を覗いた。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
が、朱鷺色衣に裏白きは、神の前なる薄紅梅、涙に濡らすは勿体ない。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
十六世紀にナヴァル女王マーゲリットが書いた『エプタメロン』三四譚に述べたは、一夜灰色衣の托鉢僧二人グリップ村の屠家に宿り、その室と宿主夫婦の寝堂の間透き間多き故、臥ながら耳を欷だて聞きいると、嬶よ、明朝早く起しくれ、灰色坊主のうち一疋はよほど肥えているから殺して塩すると大儲けのはずと言う。
— 猪に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
空色衣の笑貌の花嫁は、白い手巾を振り/\視界の外に消えた。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫