多かれ少なかれ
おおかれすくなかれ
表現
標準
to a greater or lesser extent (degree)
文例 · 用例
どういふつもりで付けたのかまだ訊ねてみないが、僕が勝手に想像する所では、無口でそつとしておいて貰ひたい男が、誰でもが多かれ少なかれ感じてはゐても余りに底深い、流れだとして殆んど全く触れないで過ぎる態の非情を、人目にも立たず浚渫してゐるといつた風の心得であらうと思ふ。
— 中原中也 『詩集 浚渫船』 青空文庫
)だから、短歌や俳句には、既に盛るに不適当な感性が現代にはあると多かれ少なかれ感じられてゐるにも拘らず、歌人俳人の方が詩人よりも遥かに身過ぎ世過ぎは楽だといふ有様である。
— 中原中也 『詩と其の伝統』 青空文庫
「僕がそんなマニヤのことを言う以上僕にも多かれ少なかれそんな知識があると思っていいでしょう」 その青年の顔にはわずかばかりの不快の影が通り過ぎたが、そう答えて彼はまた平気な顔になった。
— 梶井基次郎 『ある崖上の感情』 青空文庫
そしてよく考へて見ますと、日本中の奉行さまといふ奉行さまが、多かれ少なかれ、みなさうに違ひありません。
— 新美南吉 『良寛物語 手毬と鉢の子』 青空文庫
八七年は私にとって多かれ少なかれ惹かれる事件の連続で、そのことが記録に残されてある。
— THE FIVE ORANGE PIPS 『橙の種五粒』 青空文庫
すべて閑職を持っている人間というものは多かれ少なかれ尊敬せられるものである。
— THE DIVIL IN THE BELFRY 『鐘塔の悪魔』 青空文庫
これ等の作家によつて描かれた頽廢性、不健康性はプロレタリアの鬪爭のためには無論のこと、一般に人類の向上進歩のためにすら反效果をもつものであるのに、私たちが、それ等の作品に、多かれ少なかれ藝術的價値を認めるのは何故であろうか?
— 平林初之輔 『政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味』 青空文庫
これから小説家としてのキヤリーヤを一歩ふみ出さうとする若い人たちは、かういふ見解に対しては、多かれ少なかれ失望を感ずるであらう。
— 平林初之輔 『商品としての近代小説』 青空文庫
作例 · 標準
例句