灰神楽
はいかぐら
名詞
標準
cloud of ashes (caused by pouring water on a fire)
文例 · 用例
――銀の波も……こうなると、水盃だわね、疾のむかし、お別れになって、灰神楽が吹溜ったような、手づくねの蝋型に指のあとの波の形の顕われたのを、細工盤に載せたのを、半分閉じた目で熟と見まもって、ただ手は冴えても、腕は鳴っても、遣場のない鉄鎚を取りしめて……火鉢に火はなし、氷のように。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
不意に火の粉が目に飛入ろうとも、目の前に突然灰神楽が立とうとも、彼は決して目をパチつかせない。
— 中島敦 『名人伝』 青空文庫
別れた、女も別れる言うてますと巧く親父を欺して貰うだけのものは貰たら、あとは廃嫡でも灰神楽でも、その金で気楽な商売でもやって二人|末永う共白髪まで暮そうやないか。
— 織田作之助 『夫婦善哉』 青空文庫
灰神楽四十八「ま、ま、お前さん何でございます、手荒なことを。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
途端に糸切歯をきりりと鳴して、脱兎のごとく、火鉢の鉄瓶を突覆すと、凄じい音がして※と立った灰神楽、灯も暗く、あッという間に、蝶吉の姿はひらひらとして見えなくなる。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
葱鮪の鍋の引っくり返った灰神楽のなかで豊吉はもろくも縄にかかって、町内の自身番へ引っ立てられた。
— 雪達磨 『半七捕物帳』 青空文庫
終りに臨んで、事のついでにもうひとつおかしい話を追加しようか、これは友人から聞かしてもらったものであるが、なんとかいう落語家が事偶にやったものだというのに、灰神楽という奴があったそうである。
— 佐々木喜善 『東奥異聞』 青空文庫
おりふし、七厘に懸けてあった鉄瓶の湯が沸騰して、灰神楽をあげる。
— 佐々木喜善 『東奥異聞』 青空文庫
作例 · 標準
火のついた炭にうっかり水をこぼしてしまい、灰神楽が舞って顔が真っ白になった。
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囲炉裏の掃除中に突風が吹き込み、茶の間じゅうに灰神楽が広がって大騒ぎだ。
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灰神楽を立てないように、火鉢の灰は静かにゆっくりと扱うのが鉄則だ。
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ウィキペディア
『灰神楽』(はいかぐら)は、江戸川乱歩が発表した短編探偵小説。
出典: 灰神楽 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0