岩角
いわかど
名詞
標準
edge or corner of a stone
文例 · 用例
岩の上には、浦島ツツジ、ツガサクラ、コケモモなどが、平ッたくしがみついている、私は岩角に身を倚せて、眼下遥かに低い谷底を見た、雲と霧と入り乱れて、フツ、フツと山上目がけて来る、その裂け目から谷を隔てて赤石山脈の大嶺、その間に、また谷を隔てて早川の連嶺が、幾析となく重なって、不安な光輝を放っている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
黄花石楠花が、岩角の間に小さくしがみついて咲いている、その間を踏んで、登れば、千枚沢岳と悪沢岳の間に、赤石山が吊鐘を伏せたように円く立っている、支脈伝いに背面を見た時には、壮大だと思った白河内岳も、ここから見ると、可愛そうなほど、低くなって、下に踞くまってしまった。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
この山の上で、朝から夕立に遇っては堪まらないと、多年山登りの経験から気がついて、呆れ顔の導者を促して路を急ぐ、岩角を上ったり、下ったり、偃松や黄花石楠花の間を転がるようにして走ったが、その間に幻影は消え消えながら、三度出た、しかし心配ほどもなく、霧は奇麗に拭われて、雨にはならなかった。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
この附近は偃松の原でなければ、暗礁のような岩角が立っていて、高山植物が点じている、なお北岳を見ていると、東の谷、西の谷、北の谷から霧が吹いて来て、その裾は深谷の方に布きながら、頂上を匝ぐって、渦を巻いている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
また森林に入ってからは、途は前ほどに均らされておらず、木の根岩角は、旧道のおもかげを存して古のお中道が、断絶された凧の糸のように、頭上に懸かっているのが指さされる。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
五人の坑夫たちは、尖ったり、凹んだりした岩角を、慌てないで、然し敏捷に導火線に火を移して歩いた。
— 葉山嘉樹 『坑夫の子』 青空文庫
岩角を一つ曲ると、かすかな燈火の灯かげに照し出され、一人の若い男が、天井から垂れ下っている大きな乳房に吸い付いて余念もなく啜っている不恰好なさまを見出した。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
日本では海水浴場の岩角にこの烏貝が群っていて、うっかり踏付けて足の裏を切らないよう用心しなければならない。
— 岡本かの子 『異国食餌抄』 青空文庫
作例 · 標準
躓いて転びそうになったが、幸い岩角に頭をぶつけることはなかった。
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釣り糸が岩角に引っかかってしまい、なかなか抜けずに苦労した。
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あの岩角の向こうに、目的の滝があるはずだ。
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