臭う
におう
動詞
標準
文例 · 用例
雫を切ると、雫まで芬と臭う。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
でも、可厭らしく、変に臭うようで、気味が悪くって、気味が悪くって。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
実は、フランネルの手首までの襯衣は着て出たが、洗濯をしないから、仇汚れて、且つその……言い憎いけれど、少し臭う。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
(貴僧、お傍に居て汗臭うはござんせぬかい飛だ暑がりなんでございますから、恁うやつて居りましても恁麼でございますよ。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
殺伐な、無味乾燥な男ばかりの生活と、戦線の不安な空気は、壁に立てかけた銃の銃口から臭う、煙哨の臭いにも、カギ裂きになった、泥がついた兵卒の軍衣にも現れていた。
— 黒島傳治 『前哨』 青空文庫
目を眠って、口を開けてさ、臭うでしょう。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
年紀七十あまりの、髪の真白な、顔の扁い、年紀の割に皺の少い、色の黄な、耳の遠い、身体の臭う、骨の軟かそうな、挙動のくなくなした、なおその言に従えば、金色に目の光る嫗とより、銑太郎は他に答うる術を知らなかった。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
断念めるつもりにしたけれども、その癖やっぱり、頻りに臭う。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫