吉運
きちうん
名詞
標準
文例 · 用例
私の吉運は八方ふさがりの間にだって、その一点で開運、上吉の卦にかわっていたのですものね。
— 一九三九年(昭和十四年) 『獄中への手紙』 青空文庫
「ああ、これで思いがけなく、あのお方には吉運の展開となった。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
今、蜂須賀家もおれたちも、吉兆と吉運にめぐまれているのに」「だからよ、その夢が凶く、裏切られてきやしないかと心配しているのだ」「妙なことをいう……」 解せない。
— 剣山の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
「どうも、吾々の吉運到来は夢らしいぞ。
— 剣山の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
恩賞の帰参のと、吉運に酔っている貴公たちを見るといっそう後が思いやられる。
— 剣山の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
吉運到来の歓喜は苦もなくぐらつきだした。
— 剣山の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
求め得たものは、そういう偶然が起こさせる錯覚と、吉運をおびやかす疑惑、それだけである。
— 剣山の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
焼きが廻ったというものであろうか、それとも、人間らしいところへ落ちついてきたのであろうか、とにかく、吉運到来がだいぶ獰猛性を和げているのは事実だ。
— 剣山の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫