穀実
こくじつ
名詞
標準
文例 · 用例
男体山麓の噴火口は明媚幽邃の中禅寺湖と変わっているがこの大噴火口はいつしか五穀実る数千町歩の田園とかわって村落幾個の樹林や麦畑が今しも斜陽静かに輝いている。
— 国木田独歩 『忘れえぬ人々』 青空文庫
……しかしそれとて条件があって、国内は四民に不満なく、国外は外国の侵逼なく、五穀実り、天候静穏、礼楽ことごとく調うような、理想的政治を行なうなれば、預けまかせておいてもよかろう。
— 国枝史郎 『前記天満焼』 青空文庫
2「去年からかけて天候不順、五穀実らず飢民続出、それなのに官では冷淡を極め、救恤の策を施そうともしない。
— 国枝史郎 『前記天満焼』 青空文庫
しかも南人が北の国に入ってくるのに、その習俗信仰とともに、かねて崇敬する植物の種を携え、適地を求めてこれを養育したことは決して五穀実用のものに限らなかった。
— 柳田国男 『雪国の春』 青空文庫
近年になっては穀実をサネとはいわない。
— 柳田國男 『食料名彙』 青空文庫