皇儲
こうちょ
名詞
標準
文例 · 用例
その国情というのはあらかた御存じでもありましょうし、この話の筋に必要でもありませんから略しますが、要するに、その当時のスラヴ民族は、上も下も一斉に、皇儲の御誕生を渇望しておりましたので、甚しきに到っては、ビクトリア女皇の皇女である皇后陛下の周囲に、独逸の賄賂を受けている者が居る。
— 夢野久作 『死後の恋』 青空文庫
この事の顛末を聴かれた皇帝は歓喜極りなく、天を仰いで神に拝謝し、「朕はここに畏くも我上帝が、正義を行って懼れざる法官と、恥辱を忍んで法に遵う皇儲とを与えられたる至大の恩恵を感謝し奉る」と叫ばれたという事である。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
五一 上野には博覧会が開催され、英国|皇儲が来遊されるという、ことの多い三月下旬であった。
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
五 英国皇儲の来遊は一般的な好意を呼び起していた。
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
その日記の十二月二日の条には、皇儲石本陸相の身体を懸念あらせられ、岡侍医を差遣せさせ給うと聞き、岡の診察するに先だちて会見せんと岡に申し遣るとあり、四日には、官邸に行き、皇儲の思召により岡の来診の時会談して診察に立ち会うともあります。
— 小金井喜美子 『鴎外の思い出』 青空文庫