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眼色

がんしょく
名詞
1
標準
文例 · 用例
『何をする、賣女』芳の眼色は、急に變つて體躯が震動へた。
萩原朔太郎 二十三夜 青空文庫
と、遁げられては――と云ふ不安に捉はれたらしい女は、急に眼色を鋭くした。
南部修太郎 ハルピンの一夜 青空文庫
彼の顏には今までの力の無い、寂しげな微笑は消えて、恰も舊知に接したやうな晴れやかな眼色と、故國の文字を讀み上げた異國の青年に對する好奇の光とが、その顏中に表れた。
南部修太郎 霧の夜に 青空文庫
色白く、鼻筋通り、眉に力みありて、眼色にいくぶんのすごみを帯び、見るだに涼しき美人なり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
月を浴びてものすごきまで美しき女の顔を、無遠慮に打ち眺めたる渠の眼色は、顰める眉の下より異彩を放てり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
白糸の眼色はその精神の全力を鍾めたるかと覚しきばかりの光を帯びて、病めるに似たる水の面を屹と視たり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
つけられた方は、呆れるより、いきなり撲るべき蹴倒し方だったが、傍に、ほんのりしている丸髷ゆえか、主人の錆びた鋲のような眼色に恐怖をなしたか、気の毒な学生は、端銭を衣兜に捻込んだ。
泉鏡花 薄紅梅 青空文庫
』十、君不看双眼色、不語似無愁――いい句だ。
太宰治 虚構の春 青空文庫