身魂
しんこん
名詞
標準
文例 · 用例
『近代文学』創刊号以来、毎号執筆している埴谷雄高の『死霊』には、この作者のその身魂を投じて悔いない心意気につくづく頭がさがります。
— 原民喜 『ある手紙』 青空文庫
そしてそれは一郎の我儘というよりは、美的にも智的にも倫理的にも彼が到達しているところまで来ていない社会に対する嫌厭として、彼の身魂を削り、はたの者の常識に不安を与える結果となっている。
— 宮本百合子 『漱石の「行人」について』 青空文庫
これは前にものべた通り、決して私にのみ限ったことではなく、どなたでも皆神様のお世話になるのでございますが、ただ身魂の因縁とでも申しましょうか、めいめいの踏むべき道筋は異います。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
矢張りこれも身魂の因縁とやら申すものでございましょうか……。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
もっとくわしくいうと、男女両柱の神々がそれぞれ御分霊を出し、その二つが結合して、ここに一つの独立した身魂が造られたのでございます。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
その際何うして男性女性の区別が生ずるかと申すことは、世にも重大なる神界の秘事でございますが、要するにそれは男女何れかが身魂の中枢を受持つかできまる事だそうで、よく気をつけて、天地の二|神誓約の段に示された、古典の記録を御覧になれば大体の要領はつかめるとのことでございます。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
半生を歌によつて懺悔しつづけて来たのであるから、老境の今日となつては、身魂ともに清浄である。
— 吉井勇 『老境なるかな』 青空文庫