油土
ゆど
名詞
標準
文例 · 用例
」 彼は肥えたからだをくねくねさせてその油土くさい外套を脱ぎ、眞野へ手渡した。
— 太宰治 『道化の華』 青空文庫
もう十四五年も前から油土といふものを欲しいと思つてゐるんだが、何うしてもそれが未だに手に入らない――。
— 牧野信一 『心象風景(続篇)』 青空文庫
傍の台の上に、耕一が製図している家の油土の模型が出来ていた。
— 宮本百合子 『白い蚊帳』 青空文庫
その時分には、木彫の方でも油土で原型を拵えさせ、それを木で彫らせるという風になっていた。
— 高村光太郎 『回想録』 青空文庫
長沼先生は油土をイタリアから取寄せ、油土で原型を拵えるのはその頃から始ったのである。
— 高村光太郎 『回想録』 青空文庫
粘土は後になっていじり始めたので、その頃はどんな大きなものでも油土を使った。
— 高村光太郎 『回想録』 青空文庫
法隆寺貫主には父の宅でお目にかかり、写真をとらせてもらい、其を参考にして油土で等身大の原型を作った。
— 高村光太郎 『自作肖像漫談』 青空文庫
変ったものといえば浅い木箱に入った油土と漆喰土だけである。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫