畑道
はたけみち
名詞
標準
文例 · 用例
それからもう直ぐ畑道だ、蛙が鳴いてゐる。
— 中原中也 『散歩生活』 青空文庫
もう青葉だなどと話しながら、畑道のあいだを縫って大宮八幡の門前へ辿り着くまでに、二人は途中の百姓家で幾たびか道を訊いた。
— 正雪の絵馬 『半七捕物帳』 青空文庫
かの女等はそれを避けて畑道へそれた。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
水を入れたタンクを背負つて傾斜した畑道を行く、押しひしがれたやうな駒平の姿が特になまなましかつた。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
夜など、ひとり畑道を歸つて來て、そこの雜木林や、あそこの岡の下あたりに、二三軒づつかたまつてゐる農家を見、そのなかに營まれてゐる生活を思ふとき、駿介はいつとはなしに涙ぐんだ。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
仕事を終へて彼が畑道の方へ戻つて來ると、傾斜した道のずつと下の方から、彼を呼ぶ聲が聞えた。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
そして新しい一筋の手拭ひをもらつて、菜の花の咲く畑道の間を歸つて來た。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
畑道やうねり道こほろぎはこほろころ、やつこらさつさ、やつこらさ、やれ、蜻蛉が飛んだ、火が飛んだ。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫