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独木

まるき
名詞
1
標準
文例 · 用例
面白いことには群星は素足でゐるが、主立つた星は古代埃及独特の独木舟に乗つてゐる。
岡本かの子 青空文庫
盤の一つ一つは独木舟を差し込んだように唐突で単純に見えるが、その底は傾斜して水の波浪性を起用し、盤の突端までに三段の水沫を騰らしている。
岡本かの子 噴水物語 青空文庫
山中に朽木の独木橋を渡り、アワヤ谷底へ真逆様にならんとせしは某君。
井沢衣水 本州横断 痛快徒歩旅行 青空文庫
(一〇)登山競争 町付村から、山道は漸く深くなり、初めは諸所に風流な水車小屋なども見えたが、八溝川の草茂き岸に沿うて遡り、急流に懸けたる独木橋を渡ること五、六回、だんだん山深く入込めば、最早どこにも人家は見えず、午後四時頃、常州第一の高山八溝山の登り口に達した。
押川春浪 本州横断 癇癪徒歩旅行 青空文庫
むかしは独木橋なりしといえばその怖ろしさいうばかりなかりしならん。
幸田露伴 知々夫紀行 青空文庫
外面なる嗟嘆よ、波もなきいんくの河に旗青き独木舟そこはかと巡り漕ぎたみ、見えわかぬ悩より錨曳き鎖巻かれて、伽羅まじり消え失する黒蒸汽笛ぞ呻ける。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
オロチョンギリヤーク土人の独木舟の競漕がおっつけ花火が揚ると初まる手筈であった。
北原白秋 フレップ・トリップ 青空文庫
オロチョン人の手製に成った馴鹿の鞣の鞄や、財布――それは太い色糸で不細工に稚拙に装飾してあった――白樺の皮鍋、アイヌの厚司模様のついた菅の手提げ、それに玩具の橇や独木舟などを彼らはてんでに買い込んで来た。
北原白秋 フレップ・トリップ 青空文庫