酔生
すいせい
名詞
標準
文例 · 用例
※ 酔生私の青春も過ぎた、――この寒い明け方の鶏鳴よ!
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
諸星と天使との大讃美大歓呼の中に生れし地に住みて、心に讃美の歌なく歓呼の声なくして生くるは酔生夢死である。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
人は或はかくの如き人々を酔生夢死の徒と呼んで唾棄するかも知れない。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
十一月二十八日――十二月二日酔生夢死とはこんなにしていることだろうと思った、何も記す事がない、強いて記せば――三十日、高商に高橋さんを訪ねて久々で逢えた事、その夜来て下さって宿銭を保証して小遣を下さった事。
— 種田山頭火 『四国遍路日記』 青空文庫
漢学者の謂ふ酔生夢死といふやうな生涯を送つてしまふのが残念である。
— 森鴎外 『妄想』 青空文庫
さては往来の遑き目も皆|牽れて、この節季の修羅場を独天下に吃ひ酔へるは、何者の暢気か、自棄か、豪傑か、悟か、酔生児か、と異き姿を見て過る有れば、面を識らんと窺ふ有り、又はその身の上など思ひつつ行くも有り。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
又その時分その俳諧といふものは、おもに慰みこととして流行つたために、何処か幇間に近い処があつて、思ふに、酔生夢死、酒に浸り女に戯れて一生を終つた人であらう。
— 田山録弥 『西鶴小論』 青空文庫
世に酔生夢死の同胞の真中に独り醒めている人ほど寂寥を感ずる者はありますまい。
— 伊波普猷 『琉球史の趨勢』 青空文庫