鍋蓋
なべぶた
名詞
標準
pan lid
文例 · 用例
おつぎはそれから枕元の鍋蓋をとつて見た。
— 長塚節 『土』 青空文庫
丁度大きな馬盥に水を一杯に汲んだのが海洋であるならば鍋蓋をそつと浮べて鍋蓋の取ツ手を横から見れば佐渡が島である。
— 波の上 『佐渡が島』 青空文庫
それを地に押し著けて歩く、その状あたかも古欧州の軍士が円盾を手で使い分けたごとく、わが邦人に解るように言うなら、塚原老翁が鍋蓋を以て宮本武蔵と立ち廻ったごとしだ。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
その頃はまだ、我当と言うた役者に行き逢うて、此が所謂小松島屋といふ鍋蓋の紋を持つた役者だと感じたことが、既に、何だか、町の少年としても、早熟に過ぎた気がする。
— 折口信夫 『戞々たり 車上の優人』 青空文庫
鍋蓋、古手拭、茶碗のかけ、色々の物が揚がって来て、底は清潔になり、水量も多少は増したが、依然たる赤土水の濁り水で、如何に無頓着の彼でもがぶ/\飲む気になれなかった。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
絵馬代用の鍋蓋試合をはじめたところで芝居にもならない。
— 他生の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
それを鍋蓋の上に載せて、いくつかに割って見た。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
附近に在る大ススキ山と小ススキ山は、千九百十五米の三角点ある桟敷山と千九百八十米の小在池山に当っている、そしてコサイケ山とあるのは鍋蓋山らしく思われる。
— 木暮理太郎 『上州の古図と山名』 青空文庫
作例 · 標準
煮物の味を染み込ませるために、落とし蓋をした上からさらに鍋蓋を被せた。
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鍋蓋の隙間から立ち上る湯気が、食欲をそそる良い香りを運んできた。
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「鍋蓋を開けるときは、蒸気で火傷しないように気をつけてね」
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標準
kanji "kettle lid" radical (radical 8)
作例 · 標準
漢字ドリルで「交」や「京」という字を書きながら、これが鍋蓋という部首なのだと覚えた。
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先生が黒板に「なべぶた」と書き、その形が鍋の蓋に似ていることを説明してくれた。
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「六」という漢字にも鍋蓋が含まれていることに、子供たちは意外そうな顔をした。
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