特有性
とくゆうせい
名詞
標準
文例 · 用例
世間には、ちょっとしたはずみで夫から打たれても、それをいっこう心にもとめず、打たれたあとからすぐ夫と仲よく話をする女がいくらもあるから、これは女性の特有性かもしれぬ。
— 伊藤左千夫 『箸』 青空文庫
夫れヒユーマニチー(人性、人情)とは、人間の特有性の義なり。
— 北村透谷 『内部生命論』 青空文庫
生命を養ひ育てる衝動は各々のものに毀ち難く生具してゐる、しかもそれの特有性は我々及び他のものにとつてどこまでも秘密である。
— 三木清 『ゲーテに於ける自然と歴史』 青空文庫
だが吾々が批評・鑑賞に於ける肯定的面と否定的面とのこの極めて当然な対立を特にわざわざ指摘したのは、それからすぐ様、批評・鑑賞の特異な新しい今迄見なかった質的特有性を引き出せるだろうからである。
— 戸坂潤 『現代哲学講話』 青空文庫
こうした日本の人間の心理の特有性、それの文化上に於ける表現、の考察は極めて興味もあり、示唆にも富んだものだろう。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
それが私たちのしてゐる仕事の特有性だと思ふのであります。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫