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遺孤

いこ
名詞頻度ランク #2531 · 青空 0
1
標準
orphan
文例 · 用例
その方が、安城渡の激戰に戰死された松崎大尉の遺孤だつたのだ。
長谷川時雨 日本橋あたり 青空文庫
でなければ、いかに仲に立った人が適当の処分をし、よく斡旋したからとて、抱月氏の死後、彼女が未亡人や遺孤に対して七千円を分割し、買入れた墓地まで、心よく島村家の人たちに渡してしまうはずはない。
長谷川時雨 松井須磨子 青空文庫
何事にも鴈治郎と対蹠の立ち場にゐた我当(十一代目仁左衛門)は、恩怨のない延若遺孤に好意を寄せて、声変りの彼に、丁稚役ばかりを宛てがつて、目を掛けたと言ふ。
折口信夫 実川延若讃 青空文庫
家来には、家老として荒木左衛門尉、執権職を罷めて、江州穴生に居る大道寺田畑之助及び其妻のふぢ、二人の間に生れた長子手白の猿、継母の腹心|太岳悪五郎、旧臣の遺孤おふでなどの人物がある。
折口信夫 愛護若 青空文庫
それまでは大方信州にゐて出られなかつた桜桃忌の七周年に今年、はじめて自分は夫妻で出席して彼の遺孤の成長したのをも見たが、席上求められるままに話したのがおほよそ、この文と同じことであつた。
佐藤春夫 稀有の文才 青空文庫
先年、父の小太郎が死んだのち、おおよそ千人ほど居る相模の乱破は、足柄下郡の聖山から箱根街道に沿った鷹巣山へ野館を移したということで、これできっぱりと風摩と縁切りになったものと、ひとりぎめして安心していたのだったが、先方は義理固くて大将の遺孤を見捨てる気は夢さらない。
久生十蘭 うすゆき抄 青空文庫
上の谷戸に住む青山大炊介と名乗る貧郷士は、風摩小太郎の遺孤だと知ったら、そうして、千人にもあまる乱破の結束が大炊介を陰の大将にし、当人の好むと好まぬにかかわらず、日毎、実誼な合力をしていると知ったら、心の慢った蘆屋道益でも、災厄をみずから招きよせるような無謀な企てはしなかったろう。
久生十蘭 うすゆき抄 青空文庫
なかにも加藤肥後守清正は、父とも、主とも頼みきった同郷の先輩豊太閤歿後の大破局の到来を眼前に見ながら、その遺孤を擁して、日の出の勢いの徳川の息子のために、自ら進んでその天守閣を一手に引受けて、おのずから諸侯監督の地位に立ちつつ、一世一代の花々しい工事に奉仕したその心事。
年魚市の巻 大菩薩峠 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4