湯池
とうち
名詞
標準
文例 · 用例
外様六万石として北東の海辺に覇を唱える相馬大膳亮殿の湯池鉄壁、中村城のそと構えである。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
その辺は深く心配するには足りないが、おりから早暁、あたりに人の通行の無きに乗じ、城を横目に睨み上げて、南条、五十嵐の両名が、高声私語する節々を聞いていると、金城湯池をくつがえすような気焔だけはすさまじい。
— 年魚市の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
その青藍色の湯池は蠱惑的である。
— 高浜虚子 『別府温泉』 青空文庫
濛々たる白煙は熱湯池から立ち上っていた。
— 高浜虚子 『別府温泉』 青空文庫
また自ら死するのにこの美しい湯池を選ぶものも皆無とはいえまい。
— 高浜虚子 『別府温泉』 青空文庫
ここに納まれば、まさに金城湯池です。
— 怪盗系図 『銭形平次捕物控』 青空文庫
民政党は、枕をならべて、当選のごとあるのう」「やっぱり、吉田天皇のお膝元、民政党の金城湯池じゃ。
— 火野葦平 『花と龍』 青空文庫
しかしああいうのは邪道であって、ほんらいの温泉には、低く掘り下げて、湯池になっているべきものである。
— 中谷宇吉郎 『温泉2』 青空文庫