頂門
ちょうもん
名詞
標準
文例 · 用例
」 このゲエテの結論は、私にとって、私のような気の多い作家にとって、まことに頂門の一針であろう。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
正直に申し上げると、あなたのお言葉の全部が、かならずしも私にとって頂門の一針というわけのものでも無かったし、また、あなたの大声|叱咤が私の全身を震撼させたというわけでも無かったのです。
— 太宰治 『風の便り』 青空文庫
その反対に今の新人はその基本作因に自信がなく、ぐらついている、というお言葉は、まさに頂門の一針にて、的確なものと思いました。
— 太宰治 『自信の無さ』 青空文庫
その反對に今の新人はその基本作因に自信がなく、ぐらついてゐる、といふお言葉は、まさに頂門の一針にて、的確なものと思ひました。
— 太宰治 『自信の無さ』 青空文庫
「だからたッた一ト言、一ト言何とか……『アクーリナ』おれも……お、お、おれも……」 不意に込み上げてくる涙に、胸がつかえて、言いきれない――「アクーリナ」は草の上へうつぶしに倒れて苦しそうに泣きだした……総身をブルブル震わして頂門で高波を打たせた……こらえに堪えた溜め涙の関が一時に切れたので。
— イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 『あいびき』 青空文庫
この話は、けだし僧正が衆弟子の出家たる本分を忘れて、貨財の末に齷齪たるを憫んで、いささか頂門の一針を加えられたものであろう。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
頂門の一針的でしょう?
— 一九四一年(昭和十六年) 『獄中への手紙』 青空文庫
それは頂門の一針として一寸痛快なものである。
— 戸坂潤 『社会時評』 青空文庫