石版刷り
せきばんずり
名詞
標準
lithography
文例 · 用例
その老婆の枕のうえには、私は見て虔ましくなった、金の十六弁の菊の御紋章が光り、今上皇后両陛下に摂政宮と妃殿下の御尊像が並び立たせられた石版刷りの軸が一本、まことにありがたそうに掛け垂らしてあった、そのそよともせぬ閑かさ。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
ところが俺が予期してゐないのに、すつくと立ちあがり、彼女は勝手元から踏み台を持ちだし、その踏み台を、石版刷りの西洋名画の額のある高い壁の下に据た。
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
絵画は稍々原始的な石版刷りで、恐らくインドラという神の図であった。
— 松永延造 『ラ氏の笛』 青空文庫
)一行が歐洲行をしたとき、オランダから贈られた疊半分もあるやうな「鳥類圖譜」の大きい革表紙石版刷りの本があつたりした。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
その中には手写したものも沢山あって、大黒屋幸太夫が露西亜から持って来た絵入りの書などは、石版刷りの精緻な図版まで克明に透き写したものが遺っている。
— 中谷宇吉郎 『『雪華図説』の研究後日譚』 青空文庫
私は名刺を戴いて懐に入れると、自分の名刺を中村君に呈したが、その名刺と云ふのが、漉きつ放しの日本紙へペン字の自署を石版刷りにした、悪く気取つたものだつた。
— 谷崎潤一郎 『青春物語』 青空文庫
また、この本の表紙は、当時流行の西洋風着色石版刷りで、テーブルの上に実物幻燈器が置かれ、そのそばにお尻を大きくしたコルセットをはめた洋装令嬢が、一方の手に血の手形の紙を持って立っている姿が、美しく描かれている。
— 江戸川乱歩 『探偵小説の「謎」』 青空文庫
私の持っているのはこの本で、四六判ボール芯の厚表紙、着色石版刷り、本文九十七頁、書記の涙香本の小型のものと全く同じ体裁である。
— 江戸川乱歩 『探偵小説の「謎」』 青空文庫
作例 · 標準
古い医学書に添えられた石版刷りの挿絵は、驚くほど精密で芸術的な価値も高い。
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「当時の新聞は石版刷りだったので、今のものとは風合いが全然違いますね」と記者が話した。
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職人が一枚一枚丁寧に仕上げた石版刷りのカレンダーは、すぐに完売してしまった。
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