特権者
とっけんしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
僕はこのなまけ者どもの上の特権者だ。
— 大杉栄 『続獄中記』 青空文庫
古い純文学は、現実生活から特殊な文学的世界へ遊離してしまっていた薄弱さから旧特権とともに崩壊し、過去の大衆文学は特権者の利害のために無智におかれ従属におかれていたこれまでの民衆生活をふりすてると共に多数の人々にとって慰安のたねにもならなくなって来た筈なのである。
— 宮本百合子 『商売は道によってかしこし』 青空文庫
一九四五年の暮頃、彼を先頭とする特権者の一群は一種の茫然自失状態にありました。
— ――新日本文学会第四回大会最終日に―― 『討論に即しての感想』 青空文庫
」その当然の希望は、政治生活を作家生活にきりかえている特権者であるわたしの「きまりきった」「一人の文学者としてではなく、いわば組合の指導者でも云いそうな正論」「軌道的な文学論」に轢殺されていると、平野氏は語っているのである。
— ――『近代文学』十月号平野謙氏の評論について―― 『孫悟空の雲』 青空文庫
日本を不幸にした特権者の封建支配よりすべての日本国民を解放し、ブルジョア民主主義を完成する能力をもつものは、今日日本の人民の多数を占める男女勤労者であり、勤労階級である。
— ――婦人民主クラブの立場に就て―― 『三つの民主主義』 青空文庫
大人のように世界の事情を考えて日本の実力と照らし合わせ、国民の犠牲を考え、一部の特権者の指導する帝国主義の侵略戦争はまちがっていると考えた者は、国賊として罰せられました。
— 宮本百合子 『今度の選挙と婦人』 青空文庫
泉山蔵相がよって、醜態を演じて、さめたときはおぼえがないという、それでとおってきたこれまでの天皇制的特権者たちの共通なみにくさとはらだたしさです。
— 宮本百合子 『泉山問題について』 青空文庫
これは男の封建性とか一部の今日の特権者の腐敗という小さい問題ではない、金と女と酒という、もっともひくい所から人間の値うちが証明されてくる――その点からさえも彼等が落第であるということを選挙直前のもっとも適切なときに自分から証明したものです。
— 宮本百合子 『泉山問題について』 青空文庫