べっとり
べっとり
副詞
標準
sticky
文例 · 用例
ちっとも手むかいせずに、こっちの殴った手へべっとりくっついて来る」急に真剣そうに声をひそめて、「あいつ、菊の手を平気で握りしめたんだよ。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
馬の横腹から頬の辺まで、雨上がりの泥濘がべっとりついて塗り立ての泥壁を見るようである。
— 寺田寅彦 『断片(1)』 青空文庫
ある夜顔色の美しい女客の顔を電燈の光でしみじみ見ていると頬や額の明るい所がどうしてもまだかわかぬ生の絵の具をべっとり盛り上げたような気がしてしかたがなかった、そしてその光った所が顔の運動につれていろいろに変わるのを見とれているうちに、相手の話の筋道を取りはずしそうになる事が一度ならずあった。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
草履は履く時からべっとりして、踏出すとぐっしょりに成る。
— 泉鏡花 『露萩』 青空文庫
ずぶずぶに濡れているとみえて髪の毛がべっとりと額にみだれかかっていて、真蒼な顔色をして、おびえ切った様な眼で僕の方を見入り乍ら、何か喋っているのか、しきりと喘ぐ様に口を動かしているのです。
— 渡辺温 『象牙の牌』 青空文庫
ふとその言葉がいまはじめて皮膚にべっとりくっついて思い出され、苦笑した。
— 太宰治 『ロマネスク』 青空文庫
こんな奴が、「芥川賞|楽屋噺」など、面白くない原稿かいて、実話雑誌や、菊池寛のところへ、持ち込み、殴られて、つまみ出されて、それでも、全部見抜いてしまってあるようなべっとり油くさいニヤニヤ笑いやめない汚いものになるのであろうと思いました。
— 太宰治 『創生記』 青空文庫
八 灯は水道尻のその瓦斯と、もう二ツ――一ツは、この二階から斜違な、京町の向う角の大きな青楼の三階の、真角一ツ目の小座敷の障子を二枚両方へ明放した裡に、青い、が、べっとりした蚊帳を釣って、行燈がある、それで。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
作例 · 標準
子供が食べた後のテーブルには、ジャムがべっとりとついていた。
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転んだ時に手を突いて、泥がべっとりと服に付着してしまった。
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夏の暑さで溶けたチョコレートが、包装紙にべっとり張り付いている。
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標準
to stick closely
作例 · 標準
ペンキ塗りたてのベンチに座ってしまい、ズボンに塗料がべっとりとついた。
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彼女は髪に整髪料をべっとりとつけて、オールバックにセットしていた。
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古いシールを剥がそうとしたら、跡がべっとり残ってしまって厄介だ。
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