抱き直す
だきなおす
動詞
標準
文例 · 用例
持って帰って山木テル子嬢に引渡せばいい……と思って抱き直すトタン犬の肋骨がゾロッと手に触ったのでゾッとしてしまった。
— 夢野久作 『超人鬚野博士』 青空文庫
それは、論ぜられているそのことが、論として読者である私を承服させるというばかりでなく、一つ一つと読み深めてゆくにつれて私のなかの作家としての心が目醒され、ヒントをうけ、身じろぎを始めて文学への情愛を一層しみじみと抱き直すような感情におかれた点である。
— ――『現代文学論』にふれて―― 『作家に語りかける言葉』 青空文庫
ハッとしてお浜はまた抱き直すと、さあ、それから、また泣き出して、もう声も涸れきっているのに、涙ばかりをホロホロとこぼし、パッチリとあいた眼に、じっと母親の面を見据えて五体をわななかせる。
— 鈴鹿山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫