躍々
躍々
名詞
標準
文例 · 用例
」 貫一は宛然我が宮の情急に、誠壮に、凛たるその一念の言を、かの当時に聴くらん想して、独り自ら胸中の躍々として痛快に堪へざる者あるなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
そして此瞬間に、躍々たる畏友の面目を感じ、其温かき信用と友情の囁きを聞いた。
— 石川啄木 『雲は天才である』 青空文庫
然レドモ吾レ毎ニ一議論ヲ発シ一文章ヲ綴レバ、汝忽チ起ツテ躍々活動シ、以テ吾ガ欲スル所ロニ従フ。
— 成島柳北 『祭活字子文』 青空文庫
それは遠くの森に反響し、近くの野面をわたり、べきべきたる落雲を破って、天と地との広大無辺な間隙を一ぱいにふるわす、チビ公はだまってそれを聞いていると、体内の血が躍々と跳るような気がする。
— 佐藤紅緑 『ああ玉杯に花うけて』 青空文庫
想ふに其の生れて世に在るや、沖天の雄志躍々として禁ふる能はず、天下を擧げて之に與ふるも心慊焉たらざりしものも、一旦|魂絶えて身異物とならば、苔塔墓陰、盈尺の地を守つて寂然として聲なし、人生の空然たる、哀しむべきの至ならずや。
— 高山樗牛 『人生終に奈何』 青空文庫
「立馬呉山第一峰」の野心、此短句に躍々たるを見るべし。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
その景色の素晴らしさは実に今眼に見るがごとく豪壮雄大にして清浄霊妙の有様が躍々として湖辺に現われて居る。
— 河口慧海 『チベット旅行記』 青空文庫