祇王
ぎおう
名詞
標準
文例 · 用例
内容はその「新吉原改良論」より巻末の「脚本白拍子祇王」に至るまで、一々「独創の識見」に満ちた御作です。
— 伊藤野枝 『寄贈書籍』 青空文庫
最早三船の才人もなければ、小督や祇王祇女|仏御前もなく、お半長右衛門すらあり得ない。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
祇王祇女を淋しく歌っても、那須の与市を調子高く語り出しても、いっこう家並の興を惹きません。
— 無明の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
「お母さん、この方は祇王様じゃございませんか」「何ですか」「あの、六波羅の祇王様なんでしょう」「六波羅の祇王様」 賢母が少年の言葉に駄目を押していると、美人がそれを聞いて、また朗らかに笑いました。
— 新月の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
光悦寺に行き、祇王寺を訪ひ嵐山に遊ぶ。
— 高浜虚子 『五百五十句』 青空文庫
主人を恨み世をはかなんで、山林に遁世しようという祇王祇女の如き猫が、有ろう道理は無いからである。
— 柳田國男 『どら猫観察記』 青空文庫
白拍子の、祇王ですらも歌うたではないか――萌え出るも枯るるも同じ野辺の草いずれか秋にあわで果つべき 心し給え、大衆。
— 吉川英治 『親鸞』 青空文庫
まして女情においては、さきには常磐の例があり、この年ごろには、妓王と仏御前との一情話が、今もある祇王寺の遺蹟と共に、名高いものに聞えております。
— 吉川英治 『随筆 新平家』 青空文庫