棋理
棋理
名詞
標準
文例 · 用例
彼の棋力そのものも甚だ他愛ないもので、日によって甚しく差異があり、またその棋理も茫漠としていた。
— 豊島与志雄 『三木清を憶う』 青空文庫
戦争中、軍報道部からの徴用でフィリッピンに行き、帰って来てからは、暫く碁に遠ざかっていた逆作用でか、いくらか着実となり、更に鷺宮へ疎開した後の高円寺の留守宅を預ってる野上彰君から、多少棋理の説明を聞き、いくらか腕前が上ったようだが、それもすべて、いくらかの程度に過ぎなかった。
— 豊島与志雄 『三木清を憶う』 青空文庫
升田は木村将棋の弱点を省察して、勝負の本質をさとったのであるが、木村という人が又、元来は骨の髄からの勝負師で、彼が今日、新人として出発する立場にあれば、升田と同じ棋理によって出発したに相違ない。
— 坂口安吾 『将棋の鬼』 青空文庫
これに比べると、東京方の原田八段は、棋理明※であるが、温室育ちの感多分で、勝負師の性根の坐りといふものが、なんとなく弱々しく見受けられた。
— 坂口安吾 『勝負師』 青空文庫
棋理に明るいったって、力ではない。
— 世界新記録病 『安吾巷談』 青空文庫