御成門
おなりもん
名詞
標準
gate for important persons
文例 · 用例
義雄は喧嘩のあとで意志が通じたと云ふいい氣持ちを味はひながら、電車を芝公園の御成門で下りると、向ふから海軍水路部の前を、弟の馨がいそ/\とやつて來た。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
そして御成門の電車停留所の方から傾斜をのぼつて來る男があると、どの男を見ても、先づ義雄の客ではないかと思つた。
— 毒藥を飮む女 『泡鳴五部作』 青空文庫
神田から御成門までの切符代が無かつたのか、惜しまれたのかして、曾ては、その間を歩いて、夜中の一時半頃に我善坊へ歸つて來たこともある女だが、一緒になつてからは、こんなに遲くまで留守にしたことはない――と、かう思ひながら、渠は額を枕の切れに當てて、油あせを拭きつけた。
— 毒藥を飮む女 『泡鳴五部作』 青空文庫
宇田川町で電車を下り、御成門の方へ一直線に急ぎ、またの電車線を横切つて、自分がきのふまで陣取つてゐたところに行つて見た。
— 毒藥を飮む女 『泡鳴五部作』 青空文庫
それでも渠はこの坂を向うへ越える氣になれないで、再び御成門の方へ引ツ返した。
— 毒藥を飮む女 『泡鳴五部作』 青空文庫
脇差を一本、提灯を一つ――芝中門前町を出て、増上寺の塀の闇の中を、御成門の方へ、歩いて行った。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
御成門から、植村出羽の邸に沿って曲り、土橋へ出ないで、新し橋の方へ進んだ。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
御成門まで来ると、一隊の練兵が粛々と練って来る。
— 椰子林の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
例句